キャピタルフライト

英語: Capital flight
分類: 資本

キャピタルフライト(Capital flight)は、「資本逃避」とも呼ばれ、資本(資金)がある国から別の国に逃避することをいいます。

具体的には、ある国において、国際情勢の緊迫、国内の政治・経済情勢の不安定化、為替管理・税制等の規制強化などによって、貨幣価値の大幅な下落、資産価値の減少、流動性の低下などが予想される場合、その危険や損害を回避するために、資金がその国から安全な地域(他国)へ一斉に移動することをいいます。

また、その他に、株式等の高リスクの資産から、国債等のより低リスクの資産へ資金が移動することをいう場合もあります。

一般に短期資本の国際的移動は、利子率や為替相場の変動などによる差益(収益)を得ることを目的に行われますが、一方でキャピタルフライト(資本逃避)は、こうした積極的な収益の追求ではなく、資産の保全や安全性を確保する(不慮の資本損失を回避する)ために行われます。

過去には、1980年代のラテンアメリカや1990年代初期のロシアなどでキャピタルフライトがあり、また1990年代後半以降は、金融危機や通貨危機などが発生した国でキャピタルフライトがありました。

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