為替ダンピング

為替ダンピングは、輸出品の対外競争力を強めるために、自国通貨の外国為替相場（為替レート）を実勢レートより切り下げる（引き下げる）ことをいいます。

新興国や途上国などで輸出拡大（輸出の促進や輸出不振の改善）を目的として行われるもので、その仕組みは、為替レートの引き下げにより、国内価格で輸出した商品でも相手国では安売りしたのと同じ効果を持たせることができます。

◎ダンピングとは、公正な競争を妨げるほど、不当に安い価格で販売することをいう。

◎一国の通貨の対外価値が大幅に値下がりすれば、従来と同一の国内価格で輸出した商品でも、輸入国において外貨表示価格が大幅に安くなり、輸出奨励金や補助金と同様の効果をもたらす。

一般に貿易（輸出）において、自国通貨の為替レートが、輸出相手国の通貨に対して低ければ競争力が増し、逆に高ければ競争力が落ちるため、自国通貨の為替レートが低い方が有利になります。

ただし、輸出相手国の許容範囲を超えれば、深刻な貿易摩擦の原因にもなり、国際的な批判を浴びることもよくあります。