保護主義
読み方: | ほごしゅぎ |
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分類: | 貿易・協定 |
保護主義は、「保護貿易主義」とも呼ばれ、自由な貿易に反対し、貿易に対して何らかの制限を課すべきとの考え方や立場をいいます。
国内取引と国外取引の間に関税などの交易障壁を設けた状態である「保護貿易」を推進するもので、関税など国家の介入や干渉を極力排して自由に貿易を行う「自由貿易主義」と対義する概念となっています。
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保護主義の歴史
世界の歴史の中で、17世紀以降、イギリスの保護貿易政策など主権国家形成期の絶対王政諸国(欧米諸国)が採った「重商主義政策」が保護主義の最初の形態です。
その後、何度も大国間で保護主義が繰り返され、第二次世界大戦後は自由貿易が推進されてきましたが、今日においても、貿易摩擦や通商問題などで保護主義が台頭することがあります。
保護主義の目的と背景
保護主義は、対外貿易で輸入制限措置を講じることにより、国内市場における外国商品との競争から自国商品を保護したり、自国商品に特恵を与えることにより、国際競争力を高めたりする目的で推進され、その背景には自由貿易の拡大によって不利益を被った人々の政治的な圧力があります。
一般に輸入制限措置は、大きく分けて、高額の輸入関税を徴収することによって外国商品の大量輸入を阻止する「関税障壁」と、輸入ライセンス制や輸入割当など一連の非関税措置によって外国商品の自由な輸入を制限する「非関税障壁」の二つがあります。