三中全会
読み方: | さんちゅうぜんかい |
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分類: | 中国 |
三中全会は、中華人民共和国において、中国共産党の「中央委員会第三回全体会議」の略称をいいます。
中国を統治する党の重要会議と位置づけられるもので、通常、中長期の主要な経済政策方針などが決定されることが多く、これまで中国の方向性に大きな影響を与えてきました。
長年、中国共産党は、5年毎の党大会で選出した中央委員らが集まる全体会議を次の党大会までの5年間に7回程度開催しています。これらの一連の会議の中で、党大会直後の第一回全体会議(一中全会)で党指導部の人事が、また数カ月後の第二回全体会議(二中全会)で政府の人事が決定されるのが通例で、党大会の約1年後に開催される第三回全体会議(三中全会)では、中長期の主要政策が示されます。
なお、三中全会に出席するのは、中央委員とその候補で、出席者の約6割超を既得権益を握っている中央・地方政府の幹部が占め、その外には国有企業の経営者らが多いです。
<これまでの三中全会の重要方針について>
●1978年12月(鄧小平副主席)
国家運営の基本を「改革・開放路線」に転換することを表明。
●1993年11月(江沢民総書記)
企業制度の確立や対外開放の拡大など、党の指導下で市場経済を拡大する「社会主義市場経済体制」を目指す方針を表明。
●2003年10月(胡錦濤総書記)
民営企業の発展を促進するなど、「社会主義市場経済体制」の完成を図ることを表明。
●2008年10月(胡錦濤総書記)
世界的な金融危機対応への景気刺激策、成長持続へ財政・金融政策の総動員など、「中国経済の成長持続」を図ることを表明。
●2013年11月(習近平総書記)
経済体制の改革が包括的改革の中心となり、経済資源の配分において、市場に「決定的な役割」を果たさせることを表明。
●2018年2月(習近平総書記)
「党・国家機関改革の深化に関する中共中央の決定」と「党・国家機関改革深化案」を採択し、改革をやり遂げると表明。