パリクラブ

パリクラブ（Paris Club）は、主要債権国（メンバー国）で構成される、債務返済面で困難に直面した債務国に対し、二国間公的債務の債務救済措置を取り決める非公式な債権国会合をいいます。

1956年にアルゼンチンのリスケ（返済の繰り延べ）を話し合うため、主要債権国がフランスのパリに集まったのが始まりで、現在、フランスの経済産業雇用省の国庫・経済政策総局内に事務局が設置され、フランスが主催国・議長国を務め、原則として年10回、パリで開催されます。

一般にパリクラブは、IMF・世界銀行のような国際機関ではなく、各債権国の代表者による友好的かつ緩やかな集まりであり、また債務国への援助や経済協力を目的としたものではなく、債務国の経済事情を踏まえて返済負担を軽減させ、返済しやすいリスケ条件を議論する場となっています。

なお、パリクラブの会合は、一般概観会合、リスケ会合、一般問題会合から構成され、メンバー国以外に対象となる債務国に対して公的債権を有している債権国も参加が可能で、またIMFや世界銀行、地域開発銀行、UNCTAD、OECDなどもオブザーバーとして参加しています。

＜パリクラブのメンバー国（22カ国）＞

米国、カナダ、ブラジル、フランス、ドイツ、オーストリア、ベルギー、デンマーク、スペイン、フィンランド、アイルランド、イタリア、スイス、ノルウェー、オランダ、英国、スウェーデン、ロシア、日本、韓国、オーストラリア、イスラエル