貿易戦争
読み方: | ぼうえきせんそう |
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英語: | Trade war |
分類: | 貿易・協定 |
貿易戦争は、貿易問題を発端に生じた国家間の深刻な経済的対立状態をいいます。
具体的には、自由貿易の下、一方の国の産業がダメージを受ける貿易摩擦が引き金となり、国家間で輸入量の上限設定や関税の引上げなどの応酬(対抗措置)が続く状態を指し、過去に何度も繰り返されてきました。
一般に貿易戦争では、大きな貿易赤字を抱える当事国は、相手国への制裁としての対抗措置により、一時的に貿易赤字の減少が見込めますが、一方で国内で保護主義が広がることにより、輸出産業の弱体化や経済成長の阻害、不況につながるリスクも高まりかねません。
<貿易戦争の世界的な対応>
◎世界的な保護主義と貿易戦争の広がりが第二次世界大戦の一因となった反省から、1948年に関税及び貿易に関する一般協定(GATT)が発効された。
◎1995年に自由貿易のルール作りや紛争処理制度などを設けた世界貿易機関(WTO)が発足した。
21世紀の世界経済において、自由貿易の発展は重要ですが、その中心となるWTOでのルール作りは、全会一致を原則としているため難航しており、昨今では、当事国同士で結ぶ自由貿易協定(FTA)が増えています。