日経平均IV
読み方: | にっけいへいきんあいぶい |
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分類: | 株価指数(日本)/日経平均 |
日経平均IVは、1989年6月から2010年11月まで、日本経済新聞社が算出・公表していた、日経平均株価の「インプライド・ボラティリティ(Implied Volatility)」をいいます。
目先の日経平均の値動きの大きさを占うもので、本指標の上昇は、日経平均のボラティリティ(変動率)が大きくなると予想する市場参加者が増えていることを示しました(2010年11月19日から、本指標と比べて、より精度の高い「日経平均VI」へ移行)。
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インプライド・ボラティリティ(IV)
インプライド・ボラティリティ(IV)とは、オプション取引で使われる用語で、現在のプレミアム(オプション価格)から将来の変動率を予測したものをいいます。
市場参加者がオプション価格が今後どのように変化するかを数値化したもので、市場の見方が反映されており、その考え方として、オプション価格が高いことは、IVが高いことと同義で、オプションの取引参加者が将来の価格変動率が高いことを予想していることになります。
なお、インプライド・ボラティリティ(IV)は、実際のオプション価格から逆算した変動率であり、オプション価格を「暗示」するという意味から「インプライド」と呼ばれます。
日経平均IVから日経平均VIへ移行
日経平均IVは、1989年6月12日に大阪証券取引所(現・大阪取引所)で、日経平均株価を対象としたオプション取引が始まったのに伴い、同年6月13日の日本経済新聞の朝刊から掲載されました。
その後、時を経て、2010年11月19日から、本指標と比べて、より精度の高い「日経平均VI(日経平均ボラティリティー指数)」が算出・公表されたのに伴い、その歴史を閉じました。
日経平均IVの算出と活用(当時)
日経平均IVは、その昔(当時)、日経平均株価の終値に近い、大阪証券取引所で取引された日経平均オプション(コールとプットそれぞれ2銘柄、合計4銘柄)を対象に、ブラック・ショールズ・モデルを使って計算されました。
◎この4銘柄の取引が全て成立していれば、それぞれの銘柄で求めたインプライド・ボラティリティの平均となり、本指標は、将来の値動きや資産配分などを考える際に活用された。
◎過去のデータを分析した場合、日経平均IVと日経平均は逆相関の傾向が強く、日経平均IVが上昇すると、日経平均が大きく下げる可能性が高まると言われていた。