ファクター投資
読み方: | ふぁくたーとうし |
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分類: | 投資手法 |
ファクター投資は、資産のリスクとリターンを決めるファクターに注目した投資手法をいいます。
市場全体に関連するリスクからリターンを得るのではなく、市場以外のリスク要因へのエクスポージャーからリターンを得る手法で、代表的なものとして、特定のファクターに対して、ルールに基づいて傾斜をかけることでリターンの獲得を目指す「スマートベータ」があります。
一般にファクター投資の効果については、長期にわたって取り組めば付加価値を生むという点に関しては、数多くの検証結果が示されていますが、一方で数年間というタームで見ると、アンダーパフォームになることもあるそうです。
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ファクターとは何か?
ファクター(factor)とは、国語辞書では、要素や要因、因子、因数などをいいます。
投資においては、様々な資産のリターンやリスクに影響する共通要因のことを指し、具体的には、経済成長やインフレ、長短金利差、信用力、サイズ、ボラティリティ、バリュー、モメンタム、クオリティ、流動性などが挙げられます。
ファクター投資の魅力と問題点
ファクター投資は、適正な状況下では、市場以外のリスク要因がプレミアムを提供する可能性がある(市場リスクに対して追加でのリスクを取らずに付加価値向上を図れる可能性がある)ため、市場以外の特定のリスク要因にポジションを傾けることは魅力的なように思われ、昨今では、運用会社や機関投資家などの間で注目されています。
その一方で、選択したファクターが将来的にも有効であり続ける保証はなく、また投資家がどのファクターを選択し、どの程度エクスポージャーを取ればよいのか、さらに運用にあたってリバランスを含めて、どのように管理していけばよいのかといった指針となるものが存在しないという問題点も挙げられています。