成金
読み方: | なりきん |
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分類: | 金銭 |
成金は、短期間で金持ちになることやなった人をいいます。元々は、将棋で「歩」が相手側の陣地に乗り込むと「金」に成り上がることに由来する言葉で、第一次世界大戦中の好景気(大正バブル景気)で大きく儲け、財産を蓄積した人に使われて以降、世間に定着しました。
ちなみに、大正バブル景気では、多くの成金を生み、中でも、内田信也、山下亀三郎、勝田銀次郎の三大船成金は桁外だったそうです。
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成金の概念と種類
成金は、一般的には、社会の変動やニーズを捉えて急激に裕福になった人や、庶民や貧困層が急に莫大な金銭や財産を持つ富裕層に変化することをいいます。
大正以降、時代の変遷の中で、船成金や鉄成金、糸成金、染料成金、鉱山成金、戦争成金、土地成金などを排出し、昨今においては、株成金や不動産成金、宝くじ成金、IT成金、IPO成金などが挙げられます。
成金の用法と複合語
成金は、当初は、称賛や愛慕を込めて用いられていましたが、第二次世界大戦後の混乱期に乗じて(どさくさに紛れて)、にわかに富裕層になった人への嫌悪感が庶民や貧困層の間で強かったことから、戦後以降、今日に至るまで、当人が発する場合を除き、急に富裕層になった人への嘲罵や憎恨を込めて用いられることが多いです。
また、「成金趣味」という複合語もあり、宝飾品や高級品、調度品などを買い漁って豪華(派手)なものを取り揃えたり、内容を理解していないのに高尚な趣味を始めたりするなど、金銭の力で一流人を気取る態度を嘲る言葉となっています。