MAC条項

MAC条項は、「MAE条項（Material Adverse Effect Clause）」とも呼ばれ、契約書にサインした時からクロージングまでの間に発生する各種リスクを契約当事者間で配分するための取り決めをいいます。

主に買収案件やプロジェクトファイナンス案件、ベンチャー投資案件などで規定されるもので、米国では2001年に発生した同時多発テロ以降、広く利用されるようになり、その後、日本でも利用されるようになりました。

一般にM&AのMAC条項では、万一の非常事態に対応するため、対象会社の事業等に重大な悪影響を及ぼす事由が発生した場合には、買い手が取引から離脱できる権利を規定することが多いです。

また、プロジェクトファイナンスのMAC条項では、融資の際に、契約期間中に重大な事態の変更が発生した場合には、それ以降の融資の実行を停止したり、負債の期限前返済を要求する権利を規定することが多いです。