財政再計算
読み方: | ざいせいさいけいさん |
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分類: | 年金財政 |
財政再計算は、年金財政の健全化を図る上で、加入員や受給者の構成割合、社会・経済情勢の変化などを踏まえ、5年に一度、給付と負担の将来見通しを見直し、年金財政の健全化を図っていくことをいいます。
現在、厚生年金基金や確定給付企業年金などで行われており、また財政再計算の時に必要な制度設計の見直しも行われます。
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企業年金の財政再計算について
厚生年金基金では、5年毎に基礎率の見直しを行った上で掛金を再計算することをいいます(代行保険料率の計算も同時に行う)。また、確定給付企業年金では、少なくとも5年毎に基礎率の見直しを行った上で掛金を再計算すること、および給付設計の変更や加入者数の大幅変動、継続基準への抵触などに伴って掛金を再計算することをいいます。
一般に年金制度は長期に渡るものであり、一定の予測に基づいて将来の給付と負担の見通しを立てていますが、その間に社会・経済状況の変化によって予測値と実績とが乖離することがあるため、「財政再計算」を行うことになります。
公的年金の財政検証について
かつては、国民年金や厚生年金についても「財政再計算」が行われていましたが、2004年の法改正により、同年を最後に「財政検証」へと移行しました。
財政検証とは、保険料水準固定方式の下、社会・経済情勢の変化に伴う様々な要素を踏まえて財政状況を検証し、少なくとも5年に一度、「財政の現況及び見通し」を作成するものです。
この検証において、給付水準の自動調整により、どこまで給付水準を調整する必要があるかを推計し、検証を行った時点で調整を終了しても概ね100年間に渡って年金財政の均衡が図られる見通しとなっていれば、給付水準の調整を終了することとなります。