つなぎ売り
読み方: | つなぎうり |
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分類: | 株式取引 |
つなぎ売りは、株式投資において、相場の下落が予想される局面などに、保有している現物株を売らずに、同じ銘柄を信用売り(空売り)することをいいます。
具体的には、ある特定の現物株(銘柄)の中長期保有を考えている一方で、目先の下げ局面を予想した(あるいは株式市場全体が下落局面にある)場合などに、同じ銘柄を信用取引で空売りすることで、株価の下落リスクを最小限に抑えることができる取引となっています。
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つなぎ売りの損益と注意
つなぎ売りにより、予想通り値下がりした時点で空売りを買い戻すと、その差額の利益で現物株の値下がりによる評価損を補えます。
一方で、予想に反して値上がりしてしまい、信用取引の評価損が発生した場合には、買い戻しで決済する選択に加えて、保有する現物株の「品渡し」を選択することもできます。
また、つなぎ売りを行う場合、逆日歩には注意が必要で、これが付くとヘッジコストが高くなります。
つなぎ売りの活用例
つなぎ売りは、上記の他にも、以下のようなケースで活用できます。
公募株の購入時のつなぎ売り
通常、公募株は時価よりも安く、手数料なしで購入することができますが、購入してから売却可能日までの間、売ることができないのが難点です。せっかく公募株を購入したのに、売却可能日までの間に値下がりしてしまうケースも考えられ、このような場合、「つなぎ売り」は一つのやり方となっています。
配当や株主優待の権利確定のつなぎ売り
そろそろ売り時だと思っている株が、決算期を迎えて配当や株主優待がもらえるといった状況の場合、権利確定前に信用取引でとりあえず売却しておいて、権利落ち日に現物株を品渡しすれば、株価の下落リスクを回避しつつ、配当や株主優待を手に入れることができます。
株式移管の際のつなぎ売り
他の証券会社から株式を移管している間に株価が値下がりしそうな場合にも「つなぎ売り」を利用すれば、移管中の値下がりリスクを回避することができます。