クオンツ・ショック
読み方: | くおんつしょっく |
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分類: | 出来事(ショック) |
クオンツ・ショックは、2007年8月8日~10日に起こった、クオンツの数量モデルで従来まで有効だったファクターが突如として機能しなくなった出来事(現象)をいいます。
株式市場において、バリュー系指標で割安とされるものが叩き売られて更に割安となる一方で、割高とされるものが買い上げられて更に割高になるといった現象を指し、当時、マーケットに激震が走り、特にロング・ショートのヘッジファンドは股裂き状態になって壊滅的な痛手を被りました。
一般にクオンツ・ショックは、関係者の間では背筋が凍りつく程の異常事態でありましたが、あくまでもファクターレベルでの異常であり、一方でマーケット全体は一見すると無風のように見えたため、その時は大きな騒ぎにはなりませんでした。
しかしながら、マーケットで異常事態が起きて安泰でいられるわけもなく、約一週間後に世界の株式市場で大暴落が起こり、この激震は「パリバ・ショック」として広く知られています。
ちなみに、クオンツ・ショックの異常レベルはと言うと、確率的には5シグマ以上、数千年に一度しか発生しない頻度の現象であったそうです。