物納
【読み方:ぶつのう、分類:税務】
物納は、租税を金銭ではなく、物で納めることをいいます。
現在、日本の国税は、金銭で納付することが原則となっていますが、相続税については、延納によっても金銭で納付することを困難とする事由がある場合に、納税者の申請により、その納付を困難とする金額を限度として、一定の相続財産による物納が認められています。
一般に物納の際には、納期限または納付すべき日(物納申請期限)までに、物納申請書に物納手続関係書類を添付して提出する必要があります。
また、物納申請期限までに、物納手続関係書類を提出することができない場合は、物納手続関係書類提出期限延長届出書を提出することにより、一回につき3カ月を限度として、最長で1年まで物納手続関係書類の提出期限を延長することができます。
<物納申請財産の対象と価額>
物納申請財産については、納付すべき相続税の課税価格計算の基礎となった相続財産のうち、以下に掲げる財産及び順位で、その所在が日本国内にあることとなっています。また、物納財産を国が収納する時の価額は、原則として、相続税の課税価格計算の基礎となったその財産の価額になります。
・第1順位:国債、地方債、不動産、船舶
・第2順位:社債、株式、証券投資信託又は貸付信託の受益証券
・第3順位:動産