ギアリング比率

読み方: ぎありんぐひりつ
英語: Gearing Ratio
分類: 財務分析

ギアリング比率は、「負債比率」や「レバレッジ比率」とも呼ばれ、企業財務の健全性(安全性)を見る指標の一つで、企業の自己資本に対する他人資本(負債)の割合を示す数値をいいます。

企業において、返済義務のある負債が、どれだけ返済義務のない自己資本でカバーされているかを示し、通常、100%(1倍)を下回ると財務が安定しているとされ、また本数値が低いほど「借金の少ない会社」ということになります。

ギアリング比率の計算式

一般にギアリング比率は、財務分析において、貸借対照表(B/S)の貸方の資本構成を示す財務指標であり、この比率を低下させるには、有利子負債等の削減か、または利益拡大による内部留保の積み増しが必要となります。

また、その他に、新たな株式を発行して資本を調達するという対応策(増資)もありますが、この場合、ケースによっては、株式の希薄化が起こり、既存株主の利益を損ねる恐れがあるので注意が必要です。

<財務分析におけるギアリング比率の視点>

 ギアリング比率=(負債÷自己資本)×100

◎本指標は、財務の安全面では100%以下であることが望ましく、低ければ低いほどよいと言えるが、その反面、これが低すぎると財務レバレッジが機能しないため、株主にとっては投資効率が悪くなる(負債で稼いだ収益が負債コストを上回る場合、負債が大きいほど利益が多く生み出され、ROEが改善される)。

◎債権者の立場から見た場合、自己資本によって運用されている会社の資産は、債権の回収にあたって、安全弁(クッション)の役割を果たしており、債権の安全度をチェックすることができる(自己資本が充実していれば、それだけ債権担保力が保全されることになる)。

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