契約転換制度(転換)

読み方: けいやくてんかんせいど(てんかん)
分類: 生命保険(仕組み)

契約転換制度(転換)は、現在の生命保険契約を活用して、新たな保険を契約する方法(制度)をいいます。これは、現在の保険契約の積立部分や積立配当金を「転換価格(下取り)」として新しい保険契約の一部に充てる制度を指し、同時に元の契約(旧契約)は消滅することになります。

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契約転換制度の概要

契約転換制度(転換)は、現在の生命保険契約を活用して、新たな保険を契約するもので、通常、本制度を利用すると、主契約特約の組み合わせや各々の保障額、保険料の金額や払込方法、保険期間、保険料払込期間、配当方法などを総合的に見直すことができます。

一般に契約転換制度は、同じ保険会社でなければ利用できず、また本制度の利用時の年齢や保険料率により、新しい保険の保険料が計算されます。

◎転換では、元の契約の「特別配当(長期継続した保険を対象とする配当金)」を受け取る権利は引き継がれる。

◎転換時の予定利率が元の契約の予定利率よりも下がる場合は、保険種類によっては保険料が引き上げとなる。

◎転換は、生命保険会社によって、取扱基準が異なり、また利用時には告知(または診査)が再度必要となる(取り扱わない会社もあり)。

契約転換制度の説明義務

保険会社が「契約転換制度」の利用を顧客に勧める場合、転換以外の方法や転換した場合の新旧契約の内容比較について、書面を用いて説明することが義務付けられています。また、利用する顧客の方は、その書面を受領した旨の確認を求められるので、内容をしっかりと理解した上で受領し、確認印を押印する必要があります。

<保険会社の説明義務の内容>

(1)転換前と転換後の保険契約に関し、下記の重要事項について対比したもの

・基本となる保険金の名称と金額
・個別の特約名と特約保険金額
・保険期間及び保険料払込期間
・保険料(主契約、特約)及びその払込方法
・配当方式

(2)転換時の予定利率が元の契約の予定利率よりも下がる場合、保険料が引き上げとなる場合もあることの説明

(3)本制度以外に、現在の契約を継続したまま保障の内容を見直す方法がある事実、及びその方法(追加契約、特約の中途付加など)

契約転換制度の基本的な方式

現在、契約転換制度には、転換価格を新しい契約のどの部分に充当するかによって、3つの異なる方式があります。そのため、どの方式を選択するかによって払込保険料などに差が生じるので、十分に比較検討して選択することが大切です。

・転換価格を主契約のみに充当する方式
・転換価格を特約のみに充当する方式
・転換価格を一定の割合で分割し、主契約と特約の各々に充当する方式

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