固定比率
読み方: | こていひりつ |
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英語: | Fixed ratio |
分類: | 財務分析 |
固定比率は、固定資産を自己資本(純資産)で割った比率(%)をいいます。
企業の安全性(健全性)を見るための財務指標の一つで、貸借対照表(B/S)において、固定資産の調達が、返済期限のない自己資本でどのくらい賄われているのかを示すものとなっています。
一般に固定比率は、「固定長期適合率」と共に、企業の資金源泉と資金使途の適合状況を分析する際に使われます。
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固定比率の分析視点
企業において、土地や建物、機械設備などの固定資産は、1年以上にわたり使用される資産であることから、この調達源泉は返済期限のない自己資本(純資産)で賄うのが望ましいとされ、通常、本比率が100%以下であれば一つの理想とされます。
固定比率=(固定資産÷自己資本)×100
その一方で、本比率が高すぎると、借入金等での調達が多いことを示し、財務の安全性が低いと判断できます。
固定比率の現状(日本企業)
長年、日本企業の資金調達においては、自己資本(純資産)より長期借入金などの固定負債に依存することが多いため、現実的には、固定比率が100%以上である企業も多いです。
このような状況から、日本企業の資金調達の実体面に即して、固定資産を自己資本と固定負債の合計で割った比率である「固定長期適合率」が固定比率よりも重視される傾向にあり、通常、固定長期適合率が100%以下であれば安全(望ましい水準)とされます。