差入保証金

読み方: さしいれほしょうきん
分類: 勘定科目(B/S)

差入保証金は、債務者の債権者に対する取引や賃貸借の契約の履行を担保するために差し入れる現金をいいます。

貸借対照表(B/S)においては、借方の資産の部固定資産投資その他の資産に計上される勘定科目で、具体的には、営業保証金や建設協力金、入札保証金、ゴルフ会員権の保証金、機械等のリース時の保証金、敷金などが挙げられます。

◎貸借対照表>資産>固定資産>投資その他>差入保証金

なお、差入保証金とは反対に、担保として預かった現金については、「預り保証金」の勘定科目で処理します。

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差入保証金の仕組みと計上

差入保証金は、債務不履行の担保という目的で差し入れるため、原則として契約終了時に全額返還されますが、一方で何か問題が生じれば、一部差し引いて返還される場合や、契約内容によっては、予めその一部が返還されないと定められている場合もあります。

現在、差入保証金として、貸借対照表(B/S)に計上できるものは、決算日の翌日から1年を超えて返還されるものだけとなっています。

差入保証金の税務上の性質

差入保証金は、税務上においては、消費税の課税対象外であり、また「個別評価債権」または「一括評価債権」としての貸倒引当金の設定はできないという性質があります。

・個別評価債権:部分的に回収ができないと想定される金銭債権
・一括評価債権:個別評価債権以外の売掛金や貸付金などの金銭債権

<貸倒引当金の設定が不可な理由>

差入保証金は、契約期間が終了すると債務者に返還を請求する権利が発生する点や、原則として無金利である点などから、金銭債権として単純には認められないため、貸倒引当金の設定が税務上できない。

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