指標連動証券（上場投資証券）

指標連動証券（上場投資証券）は、「ETN」とも呼ばれ、上場投資信託（ETF）と同様、価格が株価指数や商品価格などの特定の指標に連動する上場商品をいいます。

ETFとは異なり、発行体（大手金融機関）が、その信用力をもとに、価格が特定の指標に連動することを保証する債券（証券）であるため、証券に対する裏付資産を持たない（必要としない）という特徴があります。

現在、欧米市場では、指標連動証券（ETN）は、ETFに次ぐ上場商品として活発に取引が行われており、また日本市場では、東京証券取引所の上場規則改正により、2011年4月に上場が解禁されて以降、ETNの取引が行われています。

＜指標連動証券の主な特徴＞

◎発行体（大手金融機関）が対象指数との連動性を保証することになるため、裏付けとなる現物資産を保有していない。これにより、管理運用コストが低廉になる。

◎外国人への投資規制が存在する新興国の株式、時間の経過と共に劣化する農産物、流通量の少ない希少資源などのように、ETFでは組成困難な対象指標にも連動が可能である。

◎ETFでは、現物資産を購入して運用するため、運用の結果次第ではETFの基準価格と対象指標の間にトラッキングエラー（ズレ）が生じる場合もあるが、ETNでは、発行体が対象指標とETNの償還価額が連動するよう保証するため、運用に掛かる手数料分を除き、トラッキングエラーは発生しない。

◎発行体（大手金融機関）の信用力をもとに発行されるため、発行体の倒産や財務状況の悪化などの影響により、ETNの価格が下落または無価値となることがある（発行体の信用リスクには十分に留意が必要）。