利落ち

利落ちは、債券（利付債）の約定において、受渡日が利払日にちょうど当たるため、経過利子が発生しない状況をいいます。

経過利子とは、債券を利払いと利払いの間に売買する際に、買い手が売り手に支払う「前回利払日の翌日から受渡日までの利息」のことで、通常、利付債では利払方法が後払いであることから、売り手が前回の利払日の翌日から受渡日まで債券を保有しているにも関わらず、利払日が未到来のために受け取れなかった利息のことを指します。

一般に既発債を売買すると経過利子が発生しますが、利落ちの場合は、経過利子のやり取りが発生しません。また、「利落ち」に対して、経過利子を経過利子として受渡しするのではなく、その分を単価に上乗せすることを「利含み」と言います。

なお、利落ちは、上記の意味の他に、公社債や株式などの有価証券の利息や配当が支払済になったことを意味する場合にも使われます。