政府短期証券
読み方: | せいふたんきしょうけん |
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英語: | Financing Bills(FB) |
分類: | 公債 |
政府短期証券は、「FB」とも呼ばれ、その昔、日本において、財政法または各特別会計法に基づき、一時的な国庫金全体、またはそれぞれの特別会計や資金の不足を補うために発行された、短期の国債(資金繰り債)をいいます(2009年に発行終了)。
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政府短期証券の概要(発行当時)
政府短期証券は、発行当時、期間60日程度の割引債券(額面より割り引いて発行される債券で、その発行価格と額面価格との差が利息に相当)となっており、発行条件や買取希望額を公募する「公募入札方式」で発行されていました。
その入札資格は、日本銀行や銀行、証券会社、投信会社、生命保険会社などの金融機関に限定されており、また入札単位は、額面1,000万円となっていました(個人は入札・購入ともできない、入札によって決定した発行価格は厘・毛の単位まで設定)。
政府短期証券の歴史と位置づけ
政府短期証券の歴史は、1999年に、一般会計が発行する大蔵省証券、食糧管理特別会計が発行する食糧証券、外国為替資金特別会計が発行する外国為替資金証券の三種類が統合されて「政府短期証券」となり、為替介入資金などはこれによって調達されていました。
また、割引短期国庫債券(割引短期国債:TB)と並んで、高い信用力と流通性があったことから、日本銀行の金融調節の一つである「短期国債オペレーション」の対象となっていました。
政府短期証券から国庫短期証券へ
政府短期証券は、2009年1月に発行を終了し、同年2月からは割引短期国債と統合され、「国庫短期証券(T-Bill)」という名称になりました。これは、発行時に割引されて発行される、償還期限が1年以内の割引債(短期国債)で、償還期間は2カ月・3カ月・6カ月・1年の4種類となっています。
現在、国庫短期証券は、法人のみに保有が限定されているため、発行時において償還差益への源泉徴収は行われず、法人税および地方税が課されます。