コーラブル債

読み方: こーらぶるさい
英語: Callable bond
分類: 仕組債

コーラブル債(コーラブルボンド)は、「期限前償還条項付債券」とも呼ばれ、債券の発行体が予め決められた特定日(償還可能日)に、債券を投資家から買い戻すことにより繰上償還できる権利が付いた仕組債をいいます。

※仕組債:オプションやスワップなどのデリバティブを内蔵した債券の総称。

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コーラブル債の仕組みについて

コーラブル債は、発行体がコーラブル・スワップを売却することで、同期間の他の債券よりも高い利子(クーポン)を支払うことを可能にしています。一方で、投資家は期限前償還リスクを取る代わりに、利率が高めに設定されています。

◎債券の発行体が償還可能日に繰上償還する権利を有している代わりに、同期間の債券よりも利率が高くなっている。

◎金利の上昇局面では、発行体が本債券を期限前償還しないため、投資家はより高い運用機会(機会利益)を逃してしまう可能性がある。

◎金利の下落局面では、発行体によりコールされる(発行体が投資家から債券を買い取る)ため、本債券による高い運用益を享受できなくなる可能性がある。

コーラブル債の償還について

コーラブル債の発行体は、償還可能日に、発行体にとっての資金調達コストである支払金利が発行時の金利水準以下になると債券を償還する一方で、投資家の方は、自身が保有する債券が期限前償還されたかは権利行使日まで分かりません。

また、発行体が期限前償還(早期償還)できるタイミングは、債券の利払いに合わせて設定されますが、償還期日(満期)までの間に複数回の早期償還のタイミングが設定されているものについては、特に「マルチコーラブル債」と呼んで区別することもあります。

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