大災害債券(CATボンド)

読み方: だいさいがいさいけん
英語: Cat bond、Catastrophe bond
分類: 債券通称

大災害債券(大災害債)は、「キャットボンド(CATボンド)」とも呼ばれ、投資家が自然災害リスクを引き受ける債券をいいます。

地震や台風、ハリケーン、洪水などの自然災害の発生リスクを投資家が引き受ける代わりに相当のリターンを得る仕組みとなっており、また株式や債券などの伝統的な金融商品の値動きに影響されないという特徴があることから、オルタナティブ投資の受け皿の一つになっています。

現在、日本では、主に損害保険会社が発行しており、また米国や欧州などでは、鉄道会社や空港、港湾、有料道路などの運営会社による発行も増えています。

一般に大災害債は、対象となる自然災害が償還期限までに起こらなければ、投資家は元本利息を受け取ることができますが、一方で自然災害が起こった場合は損失を被る(保険金の一部を肩代わりする)リスクがあり、通常、リスクを分散させるために、複数の銘柄を組み入れたファンド形式(大災害債ファンド)で投資するのが主流となっています。

なお、大災害の備えには、再保険もありますが、再保険の引き受け手が保険会社に限られるのに対して、大災害債は政府系ファンドや年金基金、運用会社なども投資するので、幅広くリスクを分散できる利点があります。

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