ハイブリッド社債
読み方: | はいぶりっどしゃさい |
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分類: | 債券通称 |
ハイブリッド社債は、正式には「劣後特約付社債」と呼ばれ、ハイブリッド証券の一種である劣後債をいいます。
株式(資本)と債券(負債)の両方の特性を併せ持った、普通社債よりも元本および利息の支払順位が低い社債で、また償還期間が長く、債務不履行のリスクが大きい分、利回りは相対的に高く設定されています。
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ハイブリッド社債の特色について
ハイブリッド社債(劣後特約付社債)は、ハイブリッド証券の一種である劣後債で、募集形式には公募と私募の二つがあります。
会計上は借金(負債)ですが、利息の任意繰延、超長期の償還期限、清算手続および倒産手続における劣後性など、資本に類似した性質や特徴を持ちます。これより、格付会社が一定の条件のもと資金調達額の一部を資本と見なして格付けをするので、資本増強策として利用されることもあります。
ハイブリッド社債の日本での発行について
2015年6月に三菱商事が期間60年・総額2,000億円のハイブリッド社債を国内の事業法人として初めて公募形式で発行しました。その際に格付会社は、発行額の50%について、実質的な資本と認定したことにより、同社は資本効率を低下させることなく、財務基盤を強化することができました。
この発行を契機に、日本において、超低金利政策が続くなか、超低金利の環境を活かしたハイブリッド社債の発行が拡大することになりました。