新興国通貨
読み方: | しんこうこくつうか |
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分類: | 通貨区分 |
新興国通貨は、先進国通貨に対する用語で、エマージング市場(新興国市場)に属する国の通貨をいいます。
例えば、人民元、ロシアルーブル、インドルピー、南アフリカランド、トルコリラ、ポーランドズロチ、ハンガリーフォリント、ブラジルレアル、メキシコペソ、インドネシアルピア、マレーシアリンギット、タイバーツ、フィリピンペソなどが挙げられます。
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新興国市場の概要
新興国市場とは、高い経済成長を続けたり、潜在的な可能性のある新興国や発展途上国の市場を意味し、具体的には、アジアや中南米、東欧・ロシア、中近東、アフリカなどの国・地域を指します。
1990年代から、新興国市場は、欧米からの投資やヘッジファンドの資金流入により注目を集めましたが、1990年代後半には、資金の逆流が起こって一時大きな通貨危機に見舞われました。また、2008年-2009年の世界金融危機の際にも、資金の逆流が起こりましたが、どうにか乗り越えました。
そして、昨今では、外国への輸出を大きく伸ばすと共に、国内のインフラ開発などで順調に経済発展を遂げています。
新興国通貨のリスクと特色
新興国通貨は、高い成長性と高い収益性の期待がある半面、通貨の市場規模が非常に小さく、巨額の資金の流出入によって大きく変動するため、先進国通貨と比べるとリスクが非常に高いです。また、政治面や社会面などでもリスクが高いため、取引にあたっては十分な注意が必要です。
現在、新興国通貨に投資する商品としては、「外国為替証拠金取引(FX)」や「外貨預金」、「新興国通貨建債券」、「新興国通貨建て債券ファンド」などがあります。
<新興国通貨の主な特色>
・金利が非常に高い
・市場規模が小さく、流動性が低い
・管理変動相場制や固定相場制が多い
・当局の規制や通貨制度の変更がありうる
・先物市場が十分に発展していない
・外貨管理や資本流出規制がある
・政治面や社会面などのリスクが高い
※人民元は、他の新興国通貨と異なり、決済通貨の機能も持つ。