乗数効果
読み方: | じょうすうこうか |
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英語: | Multiplier effect |
分類: | 概念 |
乗数効果は、経済現象において、民間投資や政府支出などの経済量の変化が他の経済量に波及し、最終的にそれらの効果の全体(総計)が元の効果の何倍にも達することをいいます。
マクロ経済学上の用語で、通常は、経済活動のドミノ効果(二次、三次、四次・・・の波及的効果)により、国民所得が拡大していくことを意味します。具体的には、政府や企業が投資を増やす → 国民所得が増える → 消費が増える → また国民所得が増える → また消費が増える・・・という仕組みになっています。
一般に乗数効果は、経済のほとんどの分野で有効とされ、投資や貿易、雇用、貨幣供給などの各乗数が代表的なものとなっています。また、ある時点で、対象となる分野についての乗数(最初の支出が何倍になるかの値)が得られれば、ある額の支出を行った場合に、それがどれだけの効果を生み出すのかを推定することができます。
例えば、財政政策において、景気テコ入れのために必要な公共投資額を推定する場合などに有効です。