日銀短観
読み方: | にちぎんたんかん |
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分類: | 日本 |
日銀短観は、統計法に基づいて、日本銀行が実施する統計調査である「全国企業短期経済観測調査」のことをいいます。
国内の資本金2千万円以上の企業(1万社超)を対象に、業績や設備投資、雇用状況などの調査を行い、四半期に一度のペースで発表する景気関連の経済指標(統計)で、全国の企業動向を的確に把握し、金融政策の適切な運営に資することを統計上の目的としています。
なお、日銀では「短観」と略しており、また海外では「TANKAN」の名称で知られています。
目次:コンテンツ構成
日銀短観の特徴について
日銀短観は、業況等の現状・先行きに関する判断(判断項目)や、事業計画に関する実績・予測(計数項目)など、企業活動全般に関する調査項目について、全国の調査対象企業に四半期毎に実施するもので、以下のような特徴があります。
・速報性が高く、調査対象も広く、マーケットやエコノミストも注目
・日銀も景気の現状や金融政策を判断する上で年4回の短観を重視
・景況感を聞いた「業況判断指数(DI)」が特に注目
現在、日銀短観は、日本の景気の現状や先行きを把握する上で、代表的な統計の一つとして国内外で広く利用されており、その中でも「業況判断指数(DI)」は日本の景況感を表すとされます。
※DI:景況感を「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を引いて算出。
日銀短観の調査対象について
日銀短観の調査母集団は、総務省の「経済センサス‐基礎調査」をベースとした、全国の資本金2千万円以上の民間企業(金融機関を除く)となっています。また、実際の調査対象企業(標本企業)は、業種別・規模別の区分毎に、統計精度等に関し一定の基準を設け、調査母集団の中から選定しています。
●業種区分
総務省が告示する「日本標準産業分類」をベースに、製造業を17業種、非製造業を14業種に区分。
●集計規模区分
資本金を基準に、大企業(資本金10億円以上)、中堅企業(同1億円以上10億円未満)、中小企業(同2千万円以上1億円未満)に区分。
日銀短観の調査項目と調査結果について
日本銀行では、毎年、3月・6月・9月・12月に、調査対象企業に対して、「判断項目」「年度計画」「物価見通し」「新卒者採用状況(6・12月調査のみ)」の四種類の項目についてアンケート調査を実施し、翌月初に調査結果(日銀短観)を公表しています(12月については、12月央)。
●日銀短観(概要)の内容
1.業況判断
2.需給・在庫・価格判断
3.売上・収益計画
4.設備投資計画等
5.雇用
6.企業金融
7.企業の物価見通し
●DI(DiffusionI ndex)の算出方法
DI(%ポイント)=「第1選択肢の回答社数構成比(%)」-「第3選択肢の回答社数構成比(%)」
発表国 | 日本 |
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発表先 | 日本銀行 |
発表時期 | 4月初、7月初、10月初、12月央 |
発表内容 | 四半期毎のアンケート調査 |