UIG
読み方: | ゆーあいじー |
---|---|
英語: | Underlying Inflation Gauge |
分類: | 米国 |
UIGは、"Underlying Inflation Gauge"の略で、日本語では「基調的インフレ率」とも呼ばれ、アメリカ合衆国のニューヨーク連銀が公表する基調的な物価指標をいいます(2017年9月から公表開始)。
現在、UIGには、消費者物価構成品目の内、長期的に見てノイズが少ない(基調的なインフレトレンドに寄与する)品目を取り出して算出する「Prices-only」と、物価以外の情報も取り込んで算出する「Full set data」の二つの指標があり、マーケットにおいては「Full set data」が特に注目されています。
●Prices-only
CPIを中心とした価格指標(基調的インフレ率)で、長期的に振れの少ない「243指標」を基に算出される。
●Full set data
CPIを中心とした価格指標(243指標)、実体経済を反映した企業景況感(ISMの18指標)、労働関連(失業率、雇用者・人口比率、失業期間、新規失業保険申請件数などの23指標)、マネーストック関連(5指標)、金融関連(長短金利、為替レート、株価、金価格、原油価格、ガソリン価格、ローン残高など57指標)からなる「346指標」を基に算出される。
一般にUIG(Full set data)は、 CPIのデータを基に算出されるグリーブランド連銀や日銀などの基調的インフレ率とは異なり、実体経済や金融指標のデータも用いている点がユニークとなっています。
なお、UIGは、ニューヨーク連銀やFOMCの公式統計ではなく、あくまでもニューヨーク連銀のスタッフが算出した指標という位置づけになっており、ニューヨーク連銀としては公式見解ではないという立場を取っています。