ムダラバ
読み方: | むだらば |
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分類: | イスラム金融 |
ムダラバは、イスラム金融のスキームの一つで、集めた資金を事業家(企業等)が投資・運用し、その利潤を配当として出資者(金融機関・投資家等)に還流する仕組みをいいます。
事業家の運用方針、事業家と出資者との間での利潤の配分比率が予め定められ、事業家による運用で損失が生じた場合は、出資者(資金提供者)も損失を被ります。また、出資者が受け取る配当は、投資・運用の結果生じたものであり、資金がそれだけで殖えたものではないため、シャリアの禁じるリバー(利息)ではないとされます。
一般にムダラバは、利潤の配当が利子に相当する「損益分担型のスキーム」であり、イスラム預金に用いられることも多いです。イスラム預金は、普通の預金と異なり、利率は銀行の運用結果次第となるため、固定金利ではありません(イスラム銀行では、過去の預金の利回り実績が示されるのが通例)。
なお、配当が運用結果次第で大きく振幅すると、安定性が求められる預金商品の性質を満たさないことから、金融機関では利益均等化準備金(資金プールの仕組み)を設けて、配当水準をある程度平準化させることが多いです。