IRRBB
読み方: | あいあーるあーるびーびー |
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英語: | Interest Rate Risk in the Banking Book |
分類: | 金融規制 |
IRRBBは、"Interest Rate Risk in the Banking Book"の略で、銀行勘定の金利リスクのことをいいます。これは、金利水準の不利な変動により、銀行勘定の資産・負債の市場価格あるいは収益が変動することにより生じるリスクを指します。
現在、バーゼル銀行監督委員会の自己資本規制の枠組みにおいて、第2の柱(監督上の検証プロセス)の一環として位置付けられており、また「金利リスクの管理と監督のための諸原則(IRR諸原則:2004年制定)」に提示されたガイダンスが適用されます。
※IRR諸原則:銀行がIRRBBを特定・計測・モニタリング・コントロールする際の期待事項の他、IRRBBの監督上の期待事項を定めたもの。
一般にバーゼル規制の第2の柱は、各国当局による監督を強化する枠組みであり、日本においては、IRRBB(銀行勘定の金利リスク)の新規制は、金融庁が導入し、海外に営業拠点を持たない国内基準行を対象に、2019年3月期から導入されました。
具体的には、各行が保有する国債や外債などで金利が変動した時の損失リスクを厳格に算出(金利変動に伴う損失リスクを予め試算し、損失を吸収できる自己資本の二割以下に収まっているかを測定)し、自己資本(中核の資本)の二割を超えると「金融庁が深度ある対話」に乗り出す仕組みとなっています(即時是正は求めず)。
なお、新規制では、自己資本対比で各行が抱えている金利リスクの開示も義務づけています。