国際石油資本（石油メジャー）
| 読み方： | こくさいせきゆしほん |
|---|---|
| 分類： | エネルギー |
国際石油資本（石油メジャー）は、「メジャーズ」とも呼ばれ、石油の探査・採掘・生産等の上流部門から、輸送・精製・販売等の下流部門に至るまで、石油産業の全段階をカバーし、国際的な活動を広く展開している「欧米の巨大資本（石油系巨大企業複合体）」の総称をいいます。
1970年代に石油輸出国機構（OPEC）が資源ナショナリズムにより主導権を握るまでは、世界の石油のほぼ全てを支配していましたが、昨今では、産油国や中国の国営石油会社などの存在感が増したため、その影響力は相対的に低下しています。
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全盛期のセブン・シスターズ
欧米の石油メジャーは、第二次世界大戦後から1970年代までが全盛期で、その時代に石油生産をほぼ独占状態に置いた以下の７社は「セブン・シスターズ（Seven Sisters）」と呼ばれました。
・スタンダードオイルニュージャージー（過：エクソン、現：エクソンモービル）
・ロイヤル・ダッチ・シェル（現・シェル）
・アングロペルシャ石油会社（現：BP）
・スタンダードオイルニューヨーク（過：モービル、現：エクソンモービル）
・スタンダードオイルカリフォルニア（現：シェブロン）
・ガルフオイル（現：シェブロン、一部はBPに）
・テキサコ（現：シェブロン）
ちなみに、エクソン、モービル、シェブロンは、米国の石油王ジョン・ロックフェラーが創業し、1911年に34社に分割されたスタンダード・オイル（Standard Oil Company）が母体となっています。
今日の欧米の石油メージャー
時代の変遷により、かつて世界で７社存在した欧米の石油メジャーは、今日では、以下の４社の「スーパーメジャー」に再編されています。
・エクソンモービル（ExxonMobil）-米
・シェル（Shell）-英
・BP-英
・シェブロン（Chevron）-米
また、この４社にトタル（Total、仏）とコノコフィリップス（ConocoPhillips、米）を加えた６社を「スーパーメジャー」と呼ぶこともあります。
今日の新興国の巨大国営石油会社
世界の原油市場において、欧米の石油メジャーの影響力が相対的に低下しているのに対して、巨大な原油生産や豊富な油田埋蔵量を誇る、新興国の巨大国営石油会社が存在感や影響力を大きく高めており、以下の７社は「新・セブンシスターズ」と称されることもあります。
・サウジアラムコ（Saudi Aramco）-サウジアラビア
・ペトロナス（Petronas）-マレーシア
・ペトロブラス（Petrobras）-ブラジル
・ガスプロム（Gazprom）-ロシア
・中国石油天然気集団公司（CNPC）-中国
・イラン国営石油（NIOC）-イラン
・ベネズエラ国営石油（PDVSA）-ベネズエラ
