リニエンシー制度
読み方: | りにえんしーせいど |
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英語: | Leniency Policy |
分類: | 制度 |
リニエンシー制度(Leniency Policy)は、日本では「課徴金減免制度」と呼ばれ、談合やカルテルを自主的に申告して調査に協力すれば、課徴金の免除や減額などが受けられる制度をいいます。
|談合|
本来は、話し合いや相談をいうが、ニュースなどでは「談合行為」や「入札談合」のことを意味する。
|カルテル|
同じ種類の業種のいくつかの事業者が高い利潤を上げるために連合し、価格や生産数量、販売地域などについて協定を結ぶことをいう。
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リニエンシー制度の由来と導入
リニエンシー制度は、英語で"寛大"や"寛容"などを意味する「leniency(リニエンシー)」に由来し、米国では、1978年に導入され、1993年に抜本的に改正されました。また、EUでは、1996年に導入されました。
一方で、日本においては、2005年に独占禁止法の改正が行われ、その際に「リニエンシー制度(課徴金減免制度)」が導入され、2006年1月から施行されました。
日本の課徴金減免制度
日本の課徴金減免制度は、事業者が自ら関与したカルテルや入札談合について、その違反内容を公正取引委員会に自主的に報告した場合に、課徴金が減免される制度をいいます。
◎事業者自らがその違反内容を報告し、更に資料を提出することにより、カルテルや入札談合の発見・解明を容易化して、競争秩序を早期に回復することを目的としている。
◎公正取引委員会が調査を開始する前に他の事業者よりも早期に報告すれば、課徴金の減額率が大きくなる仕組みとなっている。これに関しては、調査開始日前と調査開始日以後とで合わせて最大5社(調査開始日以後は最大3社)に適用される。
◎原則として、複数の事業者による共同の報告(共同申請)は認められないが、一定の要件を満たす場合は、同一企業グループ内の複数の事業者による共同申請が認められ、共同申請を行った全ての事業者に同一順位が割り当てられる。