株式持ち合い
読み方: | かぶしきもちあい |
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英語: | Crossholding of stocks |
分類: | 協業 |
株式持ち合いは、企業や金融機関などが純粋な投資目的ではなく、政策的に互いの株式を持ち合っている関係(状況)をいいます。
長年、旧財閥系のグループ企業や金融機関などを中心に、グループの結束強化、取引関係の強化、株価や株主の安定化、敵対的買収の回避などのために行われてきたもので、先進国では、ドイツを除いて、日本特有の慣行となっています。
1980年代までは、日本企業の株式持ち合いは、それなりに機能してきましたが、バブル崩壊後の1990年代以降は、企業の資本効率面で問題があるだけでなく、株価下落時の評価損も大きな問題になりました。また、株式の流通が妨げられて、株式市場の活性化を阻害する弊害も強く指摘されるようになりました。
※実際に海外の投資家などより、その閉鎖性や不透明性が指摘されると共に、非効率性や問題点も大きく露呈した。
このような背景により、取引関係の薄い企業を中心に、大手企業や金融機関などで株式の売却(持ち合いの解消売り)が次第に行われるようになりました。特に時価会計の導入や不良債権処理のために金融機関で大量に株式が手放されたことで持株比率の低下が顕著となり、それが1990年代の株価低迷の一つの要因になったとも言われます。