有担保コール

有担保コールは、日本のインターバンク市場で行われる取引の一つで、安全性の高い担保付のコール取引をいいます。

資金の取り手（借り手）から出し手（貸し手）に担保が差し入れられて資金の貸借が行われる「担保付金銭消費貸借取引」で、昨今、無担保コールが主流となる中、主に大口の取引の際に利用されています。

現在、有担保コールの取引方式には、大きく分けて、「ディーリング方式」と「ブローキング方式」の二つがあります。

目次：コンテンツ構成

• 有担保コールのディーリング方式
• 有担保コールのブローキング方式

有担保コールのディーリング方式

有担保コールのディーリング方式は、短資会社が出し手と取り手の間に介在する取引です（担保は取り手から短資会社へ、出し手には短資会社から差し入れる方式）。そのメリットとして、短資会社が自己勘定で介在することにより、双方の金額のミスマッチや資金・担保の受渡しにかかる時間差などが解消されます。

また、本方式には、取引金額等により、「オファー・ビッド制（短資会社が双方の取引条件の合致により成立させる取引）」と「気配値制（短資会社が提示する気配レートを適用する取引）」があります。

・オファー・ビッド制：最低取引金額は原則5億円、取引単位は1億円刻み
・気配値制：最低取引金額は原則1000万円、取引単位は100万円刻み

有担保コールのブローキング方式

有担保コールのブローキング方式は、資金および担保の授受等は当時者（出し手と取り手）間で直接行うもので、短資会社は媒介を行うだけの取引です（資金決済は取引当事者が直接相対で決済し、担保は取り手から出し手へ差し入れる方式）。

・最低取引金額は原則5億円、取引単位は1億円刻み