無担保コール翌日物
読み方: | むたんぽこーるよくじつもの |
---|---|
分類: | インターバンク市場 |
無担保コール翌日物は、「無担保コールオーバーナイト物(無担保コールO/N物)」とも呼ばれ、コール市場において取引される、無担保で翌日には返済する超短期の資金のやり取りをいいます。
日本の短期金融市場の代表的な取引の一つで、長年、銀行等の金融機関は、手元資金の過不足を調整する貸借の場として「無担保コール市場」をメインに利用しており、日々、余剰分があれば貸し出し、また不足分があれば借り入れるといった取引を機動的に行っています。
目次:コンテンツ構成
無担保コール翌日物が取引されるコール市場
コール市場とは、銀行等の金融機関同士で短期の資金の貸借が行われるインターバンク市場(短期金融市場)で、その名称は「Money at call=呼べばすぐ返ってくるほど短期の資金の貸し借り」であることに由来します。
現在、コール市場には「無担保コール市場」と「有担保コール市場」の二つがあり、その中で取引の中心となるのが「無担保コール翌日物」です。
無担保コール翌日物金利の位置づけ
無担保コール翌日物の貸し借りの金利は、マーケットにおいて、「無担保コール翌日物金利(無担保コールO/N物レート)」と呼ばれています。これは、日本の代表的な短期金利の指標として重視されており、また日本銀行の金融調節の操作対象にも採用されています。
無担保コール翌日物金利と日本銀行
日本銀行は、金融政策決定会合において、金融経済情勢の検討の下で金融市場の調節方針を決定しており、その中で「無担保コール翌日物金利」の誘導水準(目標)を示しています。
現在、日銀が本金利を金融調節の操作対象にしている理由として、無担保コール翌日物取引が金融機関の当日の資金過不足の最終調整の場であり、資金供給・吸収オペレーションによる誘導が比較的容易であること、他の取引レートの判断基準になりやすいこと、また期間が長めの金利形成にも影響を与えやすいことなどが挙げられます。