物価スライド

読み方: ぶっかすらいど
分類: 年金財政

物価スライドは、私的年金にはない公的年金の大きな特徴で、年金額の実質的価値を維持するために、物価の変動に応じて年金額を改定することをいいます。

消費者物価指数(CPI)の変動率に応じて年金額を改定する仕組みで、公的年金が老後の生活を支える社会保障として、物価の変動率に応じて年金額の実質的価値を維持する必要性から、1973年の法改正で導入されました。現行の制度では、前年(1-12月)のCPIの変動に応じ、翌年4月から自動的に年金額が改定されます。

また、2005年4月に、財政均衡期間にわたり年金財政の均衡を保つことができないと見込まれる場合には、給付水準を自動的に調整する仕組みである「マクロ経済スライド」が導入され、これによって、年金額の調整を行っている期間は、年金額の伸びを物価の伸びよりも抑えることになりました。

※マクロ経済スライド:年金の被保険者(加入者)の減少や平均寿命の延び、社会・経済状況などを考慮して年金の給付金額を変動させる制度。

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