代行返上
読み方: | だいこうへんじょう |
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分類: | 厚生年金基金 |
代行返上は、厚生年金基金が代行部分を国へ返上し、プラスアルファ部分を確定給付企業年金へ移行することをいいます。
2002年4月に施行された確定給付企業年金法により可能となったもので、具体的には、将来期間分の支給義務を停止し、認可日以降の加入期間の代行給付の支給義務を免れる「将来返上」と、過去期間分に係る積立金を返上し、代行給付の支給義務を全て免れる「過去返上」の二つのプロセスがあります。
<通常の代行返上の手順>
(1)将来返上:将来期間分の支給義務停止
(2)過去返上:過去期間分に係る積立金(最低責任準備金相当額)の返上
※通常の手順以外に(1)と(2)を同時に行うことも可能
◎代行部分は、厚生年金基金が国に代わって給付を行う部分で、老齢厚生年金の報酬比例部分のうち、物価スライド分と賃金の再評価分を除いた部分を指す。
◎代行返上を行うと、厚生年金基金は代行給付の支給義務を免れ、また手続きが全て完了すると、厚生年金基金は消滅または解散したものとみなされる。
なお、2014年4月に「公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律」が施行され、厚生年金基金は新設できなくなると共に、2024年までに原則廃止されることになりました。