退職給付債務
読み方: | たいしょくきゅうふさいむ |
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分類: | 退職給付 |
退職給付債務は、退職給付会計において測定される、退職金や年金に係る債務をいいます。
具体的には、全従業員について、一定期間に渡り労働を提供したこと等の事由に基づいて、退職以後に従業員に支給される給付のうち、認識時点(期末)までに将来発生していると認められるもの(支払総額)を指します。
◎割引計算により測定され、一定期間の労働対価等の事由に基づき、企業が将来負担すべき退職給付額のうち、期末までに発生した将来の退職給付の現価相当額となっている。
◎米国の年金会計基準(FAS87)や国際会計基準(IAS)で測定される「PBO(予測給付債務)」と同様の債務となっている。
一般に企業は、年金資産や剰余金などで退職給付債務を積み立てていれば問題はありませんが、一方で積立不足分がある場合には、退職給付引当金として貸借対照表に計上しなくてはなりません。
●退職給付債務とは
将来支払う予定の退職金や年金の金額を一定の利回り(割引率)で割って、現時点で用意すべき金額に計算し直したもの。
●退職給付債務と企業収益
割引率が下がると退職給付債務が増え、この債務に比べて実際の資産が少ない場合、不足分を費用計上しなければならず、企業収益を圧迫する要因となる。