ダウの犬
読み方: | だうのいぬ |
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英語: | Dogs of the Dow(Dow Dogs) |
分類: | 株式投資 |
ダウの犬は、ダウ工業株30種(ダウ平均)を構成する優良な高配当利回り銘柄だけでポートフォリオを組む投資手法をいいます。
米国で運用会社を経営していたマイケル・オヒギンズ氏が1991年に著書「Beating The Dow(邦題:ダウの犬投資法)」で提唱したもので、毎年1回の銘柄選定により高配当の大型優良株に投資するというシンプルな手法となっています。
ちなみに、英語の「Dog(ドッグ)」には、「売れないもの」や「価格ほど価値がない商品」といった意味があります。
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ダウの犬の発想について
配当利回りは「配当額÷株価」であることから、ダウ平均の30銘柄の中で配当利回りが高い銘柄(ダウの犬)とは、その年に株価が下落した、またはあまり上昇しなかったダメな銘柄という風に解釈します。すなわち、翌年は反発するだろうという逆張り的な発想であり、また大型優良株で構成するダウ平均なら配当も安定しているだろうと考えます。
ちなみに、ダウの犬(10銘柄)のうち、絶対的な株価の低い5銘柄は「ダウの子犬」と呼ばれています。
ダウの犬の投資手法について
ダウの犬は、ダウ平均のパフォーマンスを上回ることを目的とした投資手法の一つで、以下のように非常にシンプルな仕組みとなっています。
◎毎年、年末(12月末)の最終取引日に、その時点で最も配当利回りが高いダウ平均の10銘柄を選定し、その日の引値で購入する。
◎前年の最終取引日に購入した10銘柄を1年後の最終取引日の引けに売却すると同時に、その時点で最も配当利回りの高い新しい10銘柄を購入するという「入替」を機械的に行い、それを毎年繰り返す(全て売却するのではなく、入替のリバランスだけでも良い)。
なお、ダウの犬を対象とした投資商品もあり、その一つとして、ETNの「ELEMENTS Dogs of the Dow Linked to the Dow Jones High Yield Select 10 Total Return Index」がNYSE Arcaに上場されています。