三角保ち合い
【読み方:さんかくもちあい、分類:チャート】
三角保ち合いは、チャートにおいて、高値と安値の差(値幅の範囲)が徐々に縮まっていく状態をいいます。これは、相場の保ち合いパターンの一つで、「トライアングル・フォーメーション」とも呼ばれ、上値抵抗線と下値支持線が交差する形状が三角形に見えることに由来し、投資家の迷いがチャートに明確に表れたものと言えます。
一般に三角保ち合いは、投資家が相場の方向性に自信を持てないため、相場が少しでも上昇すれば、直ぐに利益確定売りが出てくる一方で、いったん下がっても、押し目買いが入って下げが限られることで作られます。
三角保ち合いのパターン
三角保ち合いは、チャート上において、高値が徐々に切り下がる一方で安値が切り上がることなどにより、高値・安値をそれぞれつないだ傾向線が以下のような三角形を描きます。
|均衡している三角保ち合い|
出来た三角形が二等辺三角形で、相場がどちらに向かうのか先行き不透明である。
|先行き強気の三角保ち合い|
出来た三角形の左上が直角に近い状態で、相場が上昇に向かう可能性が高い。
|先行き弱気の三角保ち合い|
出来た三角形の左下が直角に近い状態で、相場が下落へ向かう可能性が高い。
三角保ち合いの仕組み
三角保ち合いは、高値更新も安値更新もできずに、上下のトレンドライン(傾向線)の中にほぼ納まっている状態です。また、保ち合いとは、相場がほとんど動かないか、または小幅な動きにとどまっている状態をいいます。
◎相場の先行きについて、強気な投資家と弱気な投資家の勢力が均衡し、相場が膠着する局面で生じやすい。
◎チャートの経験則として、この状態が続くと相場にエネルギーが貯まり、何らかのきっかけで上げ下げのいずれかに投資家の勢力が傾き、その後の相場の振れ幅が大きくなりやすい。
三角保ち合いの展開後
三角保ち合いの展開が終わると、相場は上下どちらかに大きく動き、転機が訪れることが多いです。通常、保ち合い相場に入る前のトレンドを継続し、チャートの三角形から抜け出すタイミングが相場の転機となりやすいです。
なお、三角保ち合いの間は、売りと買いが拮抗し、どちら(上下)にも動く可能性があるため、投資家は明確に抜けるまで待つのが鉄則と言われています。