レポ取引

読み方: れぽとりひき
英語名: Repurchase transaction
分類: オープン市場

レポ取引は、本来は、債券や株式などの有価証券を買い戻し条件付きで行う取引のことをいいます。これは、日本においては、特に債券の貸借取引で金銭(現金)を担保として差し出す「現金担保付債券貸借取引(債券レポ取引)」を指すことが多いです。

一般に債券レポ取引は、現金を担保とした債券の消費貸借契約(貸借取引)であり、当事者の一方(貸し手)が他方(借り手)に債券を貸し出し、その見返りとして担保金を受入れ、一定期間経過後に同種同量の債券の返還を受けて、担保金を返却するという仕組みになっています。ここでは、日本のレポ取引について、簡単にまとめてみました。

目次:コンテンツ構成

レポ取引の基本事項

有価証券の貸借取引には、担保金等を差し出す有担保取引と無担保取引の二つがありますが、前者の有担保取引のうち、金銭(現金)を担保として受入れ、有価証券を貸し出す取引を「現金担保レポ(現担レポ)」または単に「レポ取引」と言います。

レポ取引の由来と現状

元々は、米国で発生して、巨大マーケットに成長した「買戻し(Repurchase)条件付取引」に由来し、欧米では、売買取引を「レポ取引」と定義しているため、「買戻し条件付き売却取引」のことを意味します(米国のレポ取引は、日本における現先取引に該当)。一方で、日本では、金銭を担保として差し出す有価証券の貸借取引を「レポ取引」としています。

日本のレポ市場(現金担保付債券貸借市場)は、1996年に現在の取引形態となり、昨今では、コール市場を凌ぐ規模にまで拡大しています。(1998年には「株券レポ取引」もスタート)

※レポは、「repurchase(repurchase agreement)」の通称と言われている。

レポ取引の仕組み

レポ取引において、有価証券の借り手(資金の貸し手)は、借り入れた有価証券に対する貸借料を支払い、担保として差入れている資金に対する利息(金利)を受け取ることになります。一方で、有価証券の貸し手(資金の借り手)は、貸し付けている有価証券に対する貸借料を受け取り、受け入れている資金に対する金利を支払うことになります。

通常、レポ取引は、特定銘柄の調達目的、または有価証券を担保とした資金の調達目的として用いられています。

債券レポ取引の概要

債券レポ取引は、実質的には「債券と資金を一定期間交換する取引」であり、決済日に債券の借り手は債券と貸借料を貸し手に渡し、一方で債券の貸し手は担保金(現金)と利息を借り手に渡します。これを短期の資金調達という視点から見ると、資金調達コストは、現金担保にかかる利率から債券の貸借料率を引いたもの(=レポレート)になります。

債券レポ取引の種類

債券レポ取引には、「SC取引」と「GS取引」の二つがあります。

●SC取引について

SCは、"Special Collateral"の略で、SC取引とは、貸借銘柄を特定した特別な取引をいう。これは、特定銘柄の調達を目的としたレポ取引であり、例えば、金融機関等が債券市場において、債券を空売りした場合に、買い方へ債券の引き渡しを行うために、本取引を用いて該当銘柄を調達するケースなどが挙げられる。

●GC取引について

GCは、"General Collateral"の略で、GC取引とは、貸借銘柄を特定しない一般的な取引をいう。これは、主に資金の調達を目的としたものであり、対象となる債券は担保として適格であれば何でもよく(銘柄は特定されず)、例えば、金融機関等が保有している国債等を担保として、短期の資金調達を行うケースなどが挙げられる。

債券レポ取引のレポレート

レポレートとは、債券レポ取引における取引レートのことをいい、定義上は、担保金利率から貸借料率を差し引いた料率で表されます。通常は、プラスレートになりますが、市場環境によっては、マイナスレートになることもあります。なお、実際の取引においては、レポレートを取引者間で決定し、事後的に担保金利率や貸借料率を決定しています。

●担保金利率について

債券の貸し手が担保として受入れた現金に付利する金利をいう。

●貸借料率について

債券の借り手が貸し手に対して負担する、債券の貸借料算出の基準となる料率をいう。

株券レポ取引の概要

株券レポ取引は、正式には「現金担保付株式等貸借取引」と言い、現金を担保に株式等を貸し借りする取引をいいます。これは、基本的な仕組みは債券レポ取引と同じで、手持ちの保有資産(株式等)を有効活用して、有利な資金の調達・運用が可能となっています。

株券レポ取引の仕組み

株券レポ取引は、仲介者(短資会社・証券会社等)が間に入り、現金と株式等を交換する形で取引が行われます。

●株式等の貸し手について

株式等を貸し出すと同時に、現金担保金を受け入れる。また、月末締めで貸借対象株式等に対する貸借料を受け取る一方で、担保金に対する利息(付利金利)を支払う。

●株式等の借り手について

株式等を借り入れると同時に、現金担保金を差し入れる。また、月末締めで貸借対象株式等に対する貸借料を支払う一方で、担保金に対する利息(付利金利)を受け取る。

●株式等の決済について

通常、証券保管振替機構の口座間振替で行う。

株券レポ取引の主なメリット

株券レポ取引は、債券レポ取引ほどメジャーではありませんが、以下のようなメリットがあります。

・保有資産(株式等)を有効活用し、貸借期間中に担保金を受入れることができる。
・保有する株式等の貸借取引を行うことにより、有利な資金調達を行うことができる。
・基本契約書を締結しておけば、必要な時に貸借取引を行うことができる。
・ニーズにより、取引期間や金額などをアレンジすることができる。