スイスフランショック

英語名: Swiss Franc Shock
分類: 国際情勢|市場混乱

スイスフランショックは2015年1月15日に、スイス国立銀行(中央銀行)の突然の政策変更により引き起こされた外国為替市場の大混乱(大荒れ)をいいます。これは、過去3年維持してきた政策を突然断念し、「スイスフランの上昇を抑えるために、対ユーロで設けていた1ユーロ=1.20スイスフランの上限を撤廃する」と発表したことにより引き起こされたもので、その発表後には一時、スイスフランが対ユーロで前日比30%高、対ドルで26%高となるなど、為替相場が急変しました。(スイスフランは、主要通貨に対して軒並み「買い」が優勢の全面高の様相となり、対円では一時、115円台から162円台前半まで約47円も急騰したが、その後は130円近辺まで30円ほど急反落するなど大きく上下に振れた)

スイス国立銀行では、2011年の欧州債務危機において、景気悪化とデフレ懸念を背景にユーロを売ってスイスフランを買う投資家の動きが止まらなかったことから、2011年9月6日にスイスフランに上限制を導入し、外国為替市場で無制限にスイスフラン売り・ユーロ買いを進めることで、過去3年の間、スイスフラン高を抑えてきました。しかしながら、2015年になって、外国為替市場では欧州中央銀行(ECB)による量的緩和観測が強まっており、ユーロ売り・スイスフラン買いの圧力が日々増しており、もはやスイスフランの上限維持が持続可能な政策ではないとの結論に達したことから政策変更に至り、スイス国立銀行の総裁は発表後、「決定は市場を驚かせたが、他のやり方はできなかった。フランの上限維持は持続可能な政策ではないとの結論に達した」と述べています。

なお、スイスフランショックでは、中央銀行金融政策の限界が露呈すると共に、突然のスイスフランの暴騰で、海外のFX会社が破綻したり巨額の損失を出したり、また大手銀行の為替取引部門が巨額の損失を出したりするなど、その余波(経済的ダメージ)は広範囲に及びました。(日本でも一部の金融機関や投資家等が損失を被ったが、スイスフランの取引自体が少なかったため、海外ほどダメージはなかった)