武富士
武富士は、その昔、東京証券取引所市場第一部に上場していた、独立系の大手消費者金融会社です。
日本の消費者金融業界において、一世を風靡しましたが、2000年代後半に他の消費者金融会社と同様、過払い請求の増加等による業績悪化と資金繰り悪化で、2010年に経営破綻しました。
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武富士の会社概要(消滅)
武富士は、その昔、東証一部に上場する業界大手の消費者金融会社でしたが、2010年9月に会社更生法を申請して経営破綻しました(破綻前の2000年代前半が全盛期であった)。
<武富士の営業時の特徴>
◎「お客様第一主義」と「効率経営」を経営理念としており、顧客に対しては常に感謝の気持ちを持って接し、顧客の立場に立った相談を心がけていた。
◎言葉遣いや礼儀作法、身だしなみ、店内美化など、接客面で総合的なサービス向上を目指し、社員教育や研修を実施していた。
商号 | 株式会社 武富士 〔Takefuji Corporation〕 |
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創業 | 1966年1月 |
本社所在地 | 東京都新宿区西新宿八丁目15番1号 |
事業内容 | 消費者金融業 |
上場市場 | 東証一部(2010年10月に上場廃止) |
系列 | 独立系 |
武富士の沿革(最後は破綻)
武富士は、2000年代後半に他の消費者金融会社と同様、過払い請求の増加等による業績悪化と資金繰り悪化で経営が立ち行かなくなり、2010年9月28日に東京地方裁判所に会社更生法の適用を申請し、経営破綻しました(負債総額は4千億円超)。
その後、2012年3月に、武富士の消費者金融事業は、Jトラストグループの「株式会社ロプロ(現・日本保証)」に承継され、また更生会社の同社は「TFK株式会社」に社名変更され、残務処理(会社更生手続や弁済手続など)を行いました。
そして、TFKは、2017年3月に更生手続の終了に伴い、会社は清算されて、法人格が消滅しました。
・1966年:創業者が武富士を創業
・1981年:融資残高1000億円を達成、オンラインシステム稼働
・1989年:顧客口座数が100万口を達成
・1992年:本社ビルが完成
・1995年:「無人契約機¥enむすび」を導入
・1996年:融資残高1兆円を突破
・1998年:東証1部に上場
・2002年:マスターカードのライセンス取得、日本経団連に加盟
・2003年:コンプライアンス統轄室を設置し、体制面を強化
・2007年:CSR推進室を設置し、社会貢献活動を強化
・2008年:新規契約の顧客への貸出上限金利を18.0%へ引き下げ
・2010年:会社更生法を申請して経営破綻
武富士のローン商品一覧(営業時)
¥enショップ武富士は、その昔、個人の様々なニーズに応えるローン商品を提供していました。
キャッシング (プラン) |
ベーシック、ゴールド、プラチナ、ブラック、サポートナイン 利用限度額:1~500万円、実質年率:9.125%~20.0% |
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レディースローン | 女性専用のパーソナルローン 融資額:200万円以内、実質年率:14.50%~17.50% |
目的ローン | 医療(医療ローン、介護ローン、出産ローン) |
趣味・レジャー(オートローン、ライセンスローン、カーライフローン、トラベルローン、ペットローン) | |
生活(リフォームローン、住宅取得支援ローン、引越しローン、教育ローン、美容ローン、ブライダルローン、転職者ローン、農林水産者特別ローン、自然災害復興ローン) | |
エコ(ベネシア eco Green ローン) |
武富士のベネシアカード(営業時)
ベネシアカード(benecere card)は、その昔、顧客の利用に応じて支払った利息金額に対してポイントが貯まるカードでした。
具体的には、利用した利息金額や取引状況にあわせて、ベネシアステージがアップする仕組みで、ポイントは1P=1円の換算となっていました。また、貯まったポイントは、同社の返済に充当できるだけでなく、他社のポイントに移行して景品の交換などもできました。
なお、武富士では、ベネフィットの公益という主旨を汲んで、支払った利息の中から毎月1円づつ同社が社会貢献団体に寄付しました(顧客負担はなし)。