本源的価値

本源的価値は、コール・オプションまたはプット・オプションの「権利行使価格」と「原資産価格」の差額分をいいます。

｜コール・オプション｜
本源的価値＝原資産価格－権利行使価格
｜プット・オプション｜
本源的価値＝権利行使価格－原資産価格

オプションのプレミアムの構成要素の一つで、「本質的価値」や「真正価値」、「内在的価値」とも呼ばれ、オプションの現時点での価値を意味します。また、プレミアムとは、オプションの権利に対して付けられる価値をいい、「本源的価値」と「時間的価値」から構成されます。

　プレミアム＝本源的価値＋時間的価値

一般に本源的価値は、現時点で権利行使をすることによって、このオプションからどのくらいの利益が発生するかを表しており、「原資産価格（市場価格）」と「権利行使価格（行使価格）」を比較して、このオプションを行使することがどれだけ有利な状態であるかを見ることができます。

例えば、コール・オプションにおいて、市場価格が120円、行使価格が100円であれば、本源的価値は20円（＝120円－100円）と計算され、市場価格が行使価格より高くなるほど、本源的価値は大きくなります。

＜本源的価値の認識と対応＞

◎行使価格が市場価格より有利なイン・ザ・マネー（ITM）のオプションは、本源的価値を持っており、利益の出ている状態となっている（権利行使）。

◎行使価格が市場価格より不利なアウト・オブ・ザ・マネー（OTM）や等価な（差がない）アット・ザ・マネー（ATM）のオプションは、本源的価値がゼロとなっている（権利放棄）。