外国為替先物予約

外国為替先物予約は、「為替先物予約」や「為替予約」とも呼ばれ、特定の外国通貨を、将来の一定の時期に一定の価格で受け渡すことを、現時点において約定する取引をいいます。

「予約」という語句が入っていますが、取引上は「売買取引」と規定され、金融機関と顧客との相対で売買価格（先物為替相場）を決めて約定する仕組みとなっており、また一度予約すると取消や変更はできないため、期日に受渡しの義務が発生することになります。

目次：コンテンツ構成

• 外国為替先物予約のメリットとデメリット
• 外国為替先物予約のコストと活用
• 外国為替先物予約のレートと受け渡し

外国為替先物予約のメリットとデメリット

外国為替先物予約は、特定の外貨（外国通貨）を将来の一時点に、一定の外国為替相場で、一定の金額の売買を予約する相対取引であり、これを行うと将来の為替変動リスクを気にしなくて済みます。

主なメリットとしては、為替レートの確定、為替差損の回避、将来のキャッシュフローの確定であるのに対して、主なデメリットとしては、将来あるかもしれない為替差益の放棄です。

外国為替先物予約のコストと活用

外国為替先物予約は、為替変動リスクを回避するためのデリバティブ取引の一つで、予約締結時点で為替上のコストや採算が確定します。また、通貨間の金利差などのほか、予約に係わるコストは先物相場に織り込まれているため、その他の費用（手数料等）は特に発生しません。

現在、企業においては、輸出企業の「ドル売り（円買い）の予約」や、輸入企業の「ドル買い（円売り）の予約」などが日常的によく行われています。

外国為替先物予約のレートと受け渡し

日本経済新聞のマーケットデータ欄には、三菱UFJ銀行の為替予約の参考レート（対顧客米ドル先物相場、○月渡）が載っていますが、実際のレートは各金融機関が期間毎に決定しています。また、直物レートでの取引では、翌々営業日に受け渡しが行われるのに対して、先物レートでの取引では、翌々営業日以降に受け渡しが行われます。