為替リスク
読み方: | かわせりすく |
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英語: | Foreign currency risk |
分類: | リスクとリターン |
為替リスクは、「為替変動リスク」とも呼ばれ、為替相場の変動の影響によるリスクをいいます。これは、外貨建て資産(負債)の保有者が為替相場の変動(下落・上昇)によって、為替差損(損失)を被る危険性(恐れ)を意味します。
目次:コンテンツ構成
個人と企業の為替リスクの認識
円貨と外貨の交換など外国為替市場は常に変動しているため、為替相場の動向によって、外貨建て資産(負債)には「予期せぬ損益」が生じることがよくあります。また、過去の経験則として、1年に数回は、為替相場が大きく動くことがあります。
◎個人にとって身近な外貨建て資産(商品)である外貨預金や外貨MMF、外国債券、外国為替証拠金取引などでは、為替相場の変動によって為替差損が発生することがあるので、為替リスクに常に注意が必要である。
◎輸出入を行う企業においては、米ドルやユーロなどの為替相場の変動は企業収益に大きな影響を与えるので、為替リスクの対応は経営上、非常に重要となる。
外貨建て金融商品の為替リスクによる影響
外貨建て金融商品の為替リスクによる影響は、以下のとおりです。
外貨預金、外貨MMF、外国債券
・購入時点より円安になると利息や償還金の手取額が増える
・購入時点より円高になると利息や償還金の手取額が減る
外国為替証拠金取引(ドル/円の場合)
・ロング(買い持ち)で円安になると為替差益が発生する
・ロング(買い持ち)で円高になると為替差損が発生する
・ショート(売り持ち)で円安になると為替差損が発生する
・ショート(売り持ち)で円高になると為替差益が発生する
為替リスクの回避手段
為替リスクの回避手段として、カバー取引とヘッジ取引があります。
|カバー取引|
ポジションをスクエアにするために行う反対取引。
|ヘッジ取引|
一部の金額や一定の期間などでリスクを回避する取引。
※現実にはカバー(cover)とヘッジ(hedge)は、同じような意味で曖昧に使われることが多い。