ユーロ(Euro)
英語: | Euro |
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分類: | 通貨(ユーロ圏) |
ユーロ(Euro)は、欧州連合(EU)の単一通貨をいいます。これは、1999年1月1日にEUによって新設されたもので、当初は銀行間取引で使用が始まり、2002年1月から紙幣や硬貨の流通がユーロ圏で始まりました。
発足時の参加国は、ドイツ、フランス、イタリア、ベルギー、オランダ、ルクセンブルク、スペイン、ポルトガル、オーストリア、アイルランド、フィンランドの11カ国で、その後、参加国が増え、2023年1月時点で20カ国が導入しています。
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ユーロ(Euro)の概要
現在、ユーロは、米ドルに次いで取引量が多く、世界で第二の基軸通貨としての地位を確立しつつあります。
特に2001年9月11日の同時多発テロを契機に、長年、米ドルだけに依存してきた決済や外貨準備といった基軸通貨の役割について、リスク回避の観点から分散させようという動きが世界的に強まり、米ドルの代替として中心的な役割を果たすようになってきています。
その一方で、単一の通貨・金融政策にもかかわらず、各国が別々の財政政策や金融行政を行う構造的問題が露呈しており、通貨としての不完全性も指摘されています。
ユーロの基本事項
・通貨表示:EUR=Euro
・通貨通称:ユーロ
・通貨発行:EU内のユーロ圏
・為替政策:欧州中央銀行(ECB)
・金融政策:ECB
・財政政策:各国の政府
・市場介入:ECB
・政策金利:Main Refinancing Operations Minimum Bid Rate
※補助単位はセント(cent)で、1ユーロ=100セント。
ユーロの主な特徴
・ヨーロッパ圏の単一通貨(統一通貨)
・米ドルに次ぐ世界第2の基軸通貨への期待
・米ドルに次ぐ取引量があり、流動性の安心感
・為替/金融政策はECB、財政政策は各国政府の矛盾
・ドイツやフランスの経済指標に特に注目
・ユーロ圏のインフレに対する対応は早い
・ユーロ圏の一人当たりの生産性や投資は米国より低い
・ユーロ圏は地理的に中東やアフリカと結びつきが強い
ユーロ(Euro)の採用国と参加条件
ユーロの採用国と参加条件は、以下のようになっています。
ユーロの採用国(ユーロ圏)~2023年で20カ国
|北ヨーロッパ|
フィンランド、エストニア、ラトビア、リトアニア
|西ヨーロッパ|
ドイツ、フランス、ベルギー、オランダ、ルクセンブルク、オーストリア、アイルランド
|東ヨーロッパ|
スロバキア、スロベニア、クロアチア
|南ヨーロッパ|
イタリア、ギリシャ、スペイン、ポルトガル、キプロス、マルタ
ユーロの参加条件
・財政赤字をGDPの3%以内に
・累積債務残高はGDPの60%以内に
・インフレ率をユーロ圏の最も低い国の平均より1.5%以内に
・長期金利は最も低い国の金利よりも2%以内に
・現行の通貨を2年間、ユーロに対して15%の変動幅内に
ユーロ(Euro)のFXの通貨ペア
ユーロの外国為替証拠金取引(FX)の通貨ペアには、以下のようなものがあり、この中で、ユーロ/米ドルは、世界の外国為替市場で最も取引高が大きいです。
・ユーロ/米ドル(EUR/USD)
・ユーロ/円(EUR/JPY)
・ユーロ/ポンド(EUR/GBP)
・ユーロ/スイスフラン(EUR/CHF)
・ユーロ/カナダドル(EUR/CAD)
・ユーロ/豪ドル(EUR/AUD)
・ユーロ/NZドル(EUR/NZD)他