信用事由
読み方: | しんようじゆう |
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英語: | Credit event |
分類: | クレジット・デリバティブ |
信用事由(信用事象)は、「クレジットイベント」とも呼ばれ、支払不履行や条件変更、倒産など、対象となる債務(参照債務)の履行に関して支障をきたす恐れのある行為や問題をいいます。
主にクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)などのクレジット・デリバティブにおいて使われる用語で、参照債務には、国・地方公共団体・一般企業向けの債券や融資のほか、証券化商品も含まれます。
一般に信用事由の発生時の決済には、「現物決済」と「現金決済」の二つがあり、通常、CDSの場合、プロテクションの売り手(プレミアムを受け取る側)が買い手(プレミアムを支払う側)に支払うことになります。
●現物決済:売り手が想定元本全額を支払い、買い手が債券や融資などの現物を引き渡す
●現金決済:時価で見たネット損失や当初決めた損失見合いの掛け目などを基準に売り手から買い手に現金のみを支払う
なお、ソブリン債の債務交換など契約時の定義において明確でない場合は、国際スワップデリバティブ協会(ISDA)が信用事由に該当するか審議することもあります。