ストラクチャード・インベストメント・ビークル
英語: | Structured Investment Vehicle(SIV) |
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分類: | 専門業者・サービス |
ストラクチャード・インベストメント・ビークル(SIV)は、長短金利差に着目して利鞘を稼ぐ、特殊な形態の資産運用会社をいいます。
1988年にシティグループが投資専門のSIVを傘下に設立したのが始まりとのことで、以降、欧米の金融機関やヘッジファンドなどが投資目的にSPC(特別目的会社)として設立し、運営するケースが多いです(連結対象外の運用組織として設立)。
一般にSIVは、資本(株式)やMTN(ミディアムタームノート)、ABCP(資産担保コマーシャルペーパー)などで資金を集め、それをMBS(不動産融資担保証券)やCDO(債務担保証券)、劣後債などで運用して収益を上げるという仕組みであり、証券化商品で積極運用を行う特別ファンドに近いと言えます。
また、高レバレッジと短期資金で長期資産に投資する(低金利の短期資金を調達して、高金利の長期金融商品に投資して利鞘を稼ぐ)というスキームに特徴があります。
ちなみに、2008年-2009年の世界金融危機の際には、多くのSIVが一時資金繰りの問題から危機に陥ったほか、破綻したところもありました(金融危機後、欧米の大手金融機関でSIVから撤退したところも多かった)。