買収融資

買収融資は、普通の企業向け融資とは異なり、買収先企業の事業価値に照らして実施する融資（貸出）をいいます。

通常、融資する対象先としては、買収を行う一般企業や買収ファンドなどとなっています。また、買収ファンドとは、多数の投資家や金融機関から調達した資金で将来性（可能性）のある企業を買収し、その企業価値を高めてから、株式公開や売却などで利益を得ることを目的としたファンドです。

一般に買収ファンドは、投資家から集めた資金に加えて、銀行等の金融機関から買収融資を受けることで投資採算性を高め、その際の融資額は、買収先の純現金収入の数倍になるケースが多いです。また、金融機関では、買収融資の実施後に、買収した企業の業績が条件通りに推移しているかを定期的にチェックすることが必須となります。

ちなみに、日本においては、2006年にソフトバンクが携帯電話大手の英ボーダフォンの日本法人をレバレッジド・バイアウト（LBO）した時に買収融資が使われ、今のところ、本案件が国内で最大の事例となっています。